@article{oai:kansaigaidai.repo.nii.ac.jp:00008085, author = {橋本, 史帆 and Hashimoto, Shiho}, journal = {研究論集, Journal of Inquiry and Research}, month = {Sep}, note = {論文, ARTICLE, 『ジョン・カルディゲイト』では、ジョンとユーフェミアがイングランドからオーストラリアへ移住する。その後、二人はそれぞれ帰国するが、この二人の移住と帰国には、トロロープのオーストラリアに対する否定的な考えが表出されている。一方、作家は登場人物の人生を介して、オーストラリアの可能性を指摘し、植民地の力を取り込むイングランドの伝統的社会も描いている。小説では、ジョンを含めた中流階級以上の人々の暮らしは保証される。しかし、ジョンとユーフェミアの移住と帰国、及び、へスターを巻き込む重婚問題は、当時の移住政策の行き詰まりやイングランドを中心に捉えた暮らしや制度、価値観が通用しなくなっていることを詳らかにしている。トロロープにはイングランドの優位性を認める態度があるが、作家はその力の弱まりを作中に描き出してもいる。ここに、当時の伝統的価値観に対するトロロープの葛藤を見出すことができる。}, pages = {51--69}, title = {アンソニー・トロロープの『ジョン・カルディゲイト』における移住と帰国}, volume = {116}, year = {2022}, yomi = {ハシモト, シホ} }