@article{oai:kansaigaidai.repo.nii.ac.jp:00006211, author = {丹下, 和彦 and Tange, Kazuhiko}, journal = {研究論集, Journal of Inquiry and Research}, month = {Sep}, note = {論文, ARTICLE, 本篇はいわゆる嘆願劇に属する。すなわちイオラオスに率いられたヘラクレスの遺児たちが、アルゴス王エウリュステウスの迫害の手を逃れてギリシア中を放浪したのちアテナイ郊外のマラトンに至り、アテナイ王デモポンに亡命を嘆願する。これを受け入れた結果、アテナイはアルゴスと戦端を開くことになるが、その際神託によってヘラクレスの遺児の一人、乙女マカリアが人身御供にされる。すなわち本篇はまた犠牲劇的要素をも併せ持つ。さらに劇の最終場面ではアルクメネによるエウリュステウス殺害が生じ、復讐劇としての側面もまた見せる。 嘆願劇は嘆願者を受け入れた側に嘆願者から感謝と報恩の言葉が述べられるのが通例であり、本篇ではイオラオスからアテナイ王デモポンに対しそれが述べられる。さらにエウリュステウスからも敗者の命を取ろうとしなかったアテナイ当局の寛大な措置に対する謝意と報恩の言葉が述べられる。この二人に感謝と報恩の言葉を語らせたところに、愛国詩人エウリピデスの姿が見て取れる。}, pages = {123--134}, title = {愛国の歌 : エウリビデス『ヘラクレスの子ら』考}, volume = {88}, year = {2008}, yomi = {タンゲ, カズヒコ} }